大学入試改革(2)

7月21日より「大学入試専門塾 ACCEL.」の夏期講習がスタートしました。
夏期講習期間の23日間の中から、学校の補習もたくさんあるにも関わらず
ほとんどの高3生が20日以上取得して頑張ってくれています。

 

こんにちは、大学受験専門ACCEL.(アクセル)の足立です。
さて、前回に続いて大学入試改革、特に数学についてお話しします。

 

上図の赤文字が移行または無くなってしまう単元です。
青文字は移行後の単元となります。

 

現行指導要領からの変更点の概要

 ① 数学Cが新設。「ベクトル」「式と曲線」「複素数平面」が数学Cに移行。

 ② 「統計的な推測」が数学Bで必須化。新課程「データの分析」では仮説検定も扱う。

 ③ 数学Aが「図形の性質」「場合の数と確率」「数学と人間の生活」の3構成に。

 ④ 現行課程「整数の性質」は、新課程「数学と人間の活動」に移行

 ⑤ ほとんどすべての単元で日常とのつながりおよびコンピュータの活用を重視

 ⑥ 確率に期待値が復活

 

 

数学は全体的に統計学の色を強めました。
これまで必須学習単元となっていた「データの分析」に加えて、
数学Bではほとんど入試の出題範囲からは外れていた「確率分布と統計的な推測」が必須化されます。
昨今の統計学への関心の高まりとともに、社会の中にある事象を数学的に考察する力をつけようとする狙いがあるようです。

 

 

これを受けて各大学がそれぞれの入学試験の試験範囲をどのように設定するかにもよりますが、
実際に入学試験への影響を予測してみることにします。

 

■『数学I,数学A』は「図形の性質」が必答となったことで、平面幾何の内容が必須となったため、
 2014年まで出題されていた「図形と計量」との融合問題が復活する可能性がある。

 

■『数学II,数学B,数学C』は「数学II」に加えて以下の4分野が出題され、このうち3分野を選択解答する。
 数列・統計的な推測・ベクトル・平面上の曲線と複素数平面
 共通テストで『数学II,数学B,数学C』を受験する場合には、「数学C」の分野を少なくとも一つ学習する必要がある。
国公立大を受験する文系の生徒にとっては負担が増加する。(ちなみに「平面上の曲線と複素数平面」は旧課程では数学Ⅲ)
多くの受験生は「ベクトル」を選択解答することになると思われる。

 

■国公立の各大学が、共通テストでどの科目を課すのか、2次試験でどの科目を課すのかは現時点でわかっていない。
大学入試センターが「数学C」を課すことを発表したため、
旧帝国大学を中心に、
 文系学部であっても「ベクトル」を2次試験の出題範囲に含めることが考えられます。

 

■理系の生徒にとっても、現行課程と比べて「統計的な推測」の分の負担が増える。

 

■「整数の性質」が扱われなくなるが、大学入試での出題はこれまで通り続く可能性が高い。

 

何はともあれ、しっかり先取りとして演習時間を確保することが大切です。
志望する大学の過去問対策にじっくり時間をあてられるように
数学を先取りしていきたい方はぜひ大学受験専門塾ACCEL.へ!